書名:落語暦
著者:宮原勝彦
絵 :下川光二
発行:集広舎
判型:A5判/408ページ/並製
価格:2,182円+税
ISBN978-4-904213-85-8 C0076
毎日が落語の入り口
一月一日の「御慶」から十二月三十一日の「芝浜」まで一日一本、地域寄席「狸ばやし」の主人が選び抜いた落語を紹介。旧暦、西暦を都合よく使い、歴史、映画、文学を歩き、記念日を活用し、だじゃれやこじつけで、全ページに描かれた粋な挿絵とともに春夏秋冬、年中楽しめる落語ガイドブック。
…八五郎が、暮れにはしごに鶴がとまっている夢を見た。易者に富くじで、「鶴の一八四五」を買おうかと尋ねると、はしごは、まず登るときに用いるものだから、下から「鶴の一五四八がいい」と言われ、この番号を買った。これが千両の大当たり。元旦準備。着物に裃をこしらえて、ためていた家賃を大家に払い、元旦のあいさつを教えてもらう。「御慶」と言えば失礼はないと聞いたから、誰にでも御慶、御慶。一日でお大尽になり、尻の座らない八五郎が嬉しそうだ。(中略)私は宝くじをよく買うが、「た」がなくて「空くじ」ばかり。やっている寄席が「狸ばやし」だからなあ。
(本文「1月1日 御慶」より)
◆宮原勝彦(みやはら・かつひこ)
元西日本新聞記者
1956年3月31日、 福岡県田主丸町生まれ(現、久留米市)
第一経済大学卒(現、 日本経済大学)
1990年、 福岡県城島町(現・久留米市)で「酒蔵寄席」開催
1995年、 同県小郡市の自宅に落語ホール「狸ばやし」開設
2003年まで3年間、熊本県玉名市のFMたまな(廃局)「楽々落語」出演
◆下川光二(しもがわ・こうじ)
元西日本新聞社編集局デザイン記者
1959年4月1日、福岡県八女市生まれ
久留米工業高卒 (現、祐誠高校)