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中国人権英雄画伝

中国人権英雄画伝

書名:中国人権英雄画伝
副題:在日水墨画家による詩書画で讃えた一一六名の自由義士
著者:宇宙大観(絵と文)
訳者:麻生晴一郎
発行:集広舎/B5変/244ページ/並製PUR
価格:本体3,000円+税
発売予定日:2023年10月08日
ISBN:978-4-86735-049-2 C0031
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紹介

真の法治国家の実現のため、独立した人格と多大な勇気をもって、独裁政権に平和的に立ち向かった自由義士たち。その姿と魂が正義感強き中国人芸術家により描かれた、世界初の作品集堂々完成。

目次

前言[はじめに]日本語訳について 
第I部天安門事件前 
第II部天安門事件後 
第III部関連諸民族後記
[あとがき]

前書きなど

一  中共(中国共産党)は暴力によって中国大陸の政権を奪取して以来、プロレタリア革命と独裁の名目で政治運動を繰り返し展開し、中国人民を洗脳、奴隷化、虐殺してきたため、8000万から1億人以上が異常な死を遂げた。ただし、死んだ人たちの多くは共産党に洗脳されきっており、死ぬまで因果関係をはっきり理解できなかった。
 しかし、中には独立した人格と自立的思考力を備え、また物を言う勇気を持ち、中共独裁の暴政が中国人民の苦難の根源であることを知っている人たちも一部にはいる。彼らは平和的な言動で抵抗したが、中共の暴政の残虐な迫害を受けるしかなく、自由、財産、生命を失った者もいる。彼らは犠牲者であるだけではなく、自由意志の人物の英雄であり、私たちが尊敬して賞賛すべき模範的人物である。

二  中共は一貫して真相を隠蔽し、犯罪行為を隠し、歴史を改竄してきたし、近年では高度なハイテク技術を使って情報を封鎖し、人民を監視し、世界を欺いている。中共はまた多数の政治的事件を非政治的事件として処理し、政治犯の真相を曖昧にしている。このような状況において、外部から入手できる人権の真相についての情報は「氷山の一角」にすぎない。中共の国の陰謀は深く、人類を震撼させる無数の罪悪が未だ明るみになっていなのである。

三  本書は自由と人権の英雄たちを集めた。権力から遠い位置にいる普通の市民(学生、労働者、農民、知識人)を載せることを原則とするが、中下層共産党員だった者も含まれている。彼らに共通する特徴は、共産党内部の権力闘争や思想統制から脱却し、人民大衆と人権、法制の立場に立って、独立した人格と自由な精神を持っていることである。

四  本書に出てくる人物は主に漢族であるが、他の民族も取り上げている。一部の特徴的な人物を除いて、原則として海外に亡命している人は取り上げていない。取り上げた人物の中には、私が直接会ったり、会話やオンラインで交流があったりした英雄も何名かいる。彼らを描くことで、私は彼らへの友情と敬意を表現した。

五  本書は人権問題に集中し、他の政治的訴えには触れていない。本書が強調するのは、どんな政治的な訴えも人権上の保証を受けるべきだということ、つまり「言論は無罪」である。

六  画面の背景は黒色にした。これは、中共の国の司法機関の底知れぬ真っ暗さと、英雄たちが暗闇の中の光であることを示すためである。

七  本書の人物は、「天安門事件以前」、「天安門事件以降」、「関連諸民族」の三部に分けられている。生まれた年の順に並べられており、明確でない場合は推定したうえで「?」を加えた。

十  私は中国の伝統的な書画の継承者として、中国書画芸術を用いて中国人民、中華の子どもたちの英雄を称揚できることに誇りと責任を感じている。中国の絵画は「形似」以上に「神似」、すなわち外形以上に内面を描くことを重んじるものであり、私の作品が英雄の気概や人間性の真実を表現できていることを願っている。中国の水墨画は気高い気品や風格、筆と墨による抑揚や強弱を大切にするものであるから、題字の書も合わせて、そうした起伏や勢いの変化が主題を際立たせるものを追求した。配色では皮膚の色を除くと主に墨の色の濃淡によって表現し、歴史の重厚感を追及している。また氏名の傍らに中国伝統の「蔵頭詩」としてまとめたものは、各人を賛美する歌であり、リズミカルで容易に口すさめる。漢族以外の人の名前は音訳であるため、「蔵頭詩」はない。

十一  私は日本に三十年以上おり、日本人が真に憲法の保障による言論の自由、信仰の自由、結社の自由を、反対や抗議の自由を含めて享受していることをじかに感じている。司法手続きが整っていて、被告人にも十分な弁護の機会が与えられ、死刑執行は特に慎重に対処されている。日本の国や地方の自治体は毎年人権アピールの週間活動を実施し、各方面での人権侵害をなくすことに努めている。

十二  一方、私の祖国は中共の暴政下に置かれ、人権は官権党権の無限の暴力によって圧殺されており、戦争が起きているわけでもないのに、中国人民の死傷者数は日中戦争の四、五倍を超え、彼らは通常、政権の暴力の恐怖の中に生きている。全く我慢ならないことである。

十三  この本の出版を通じて、中共の暴政下で濡れ衣を着せられるなどして犠牲になったすべての人民、英雄、民族のエリートに敬意を表する。

2023年6月4日 東京 作者

版元から一言

本書が中国のみならず世界中の自由、民主主義、人権の尊重、法の支配を求めて独裁政権に立ち向かっている人々への大きな励ましとなることを希望します。

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