集広舎の本

菊池一隆教授退職記念論集 東アジア近現代世界の諸相

菊池一隆教授退職記念論集 東アジア近現代世界の諸相

書名:東アジア近現代世界の諸相
副題:菊池一隆教授退職記念論集
著者:菊池一隆
編者:小林隆夫・松下憲一・服部隆行
発行:集広舎/A5判/上製/480頁
価格:本体5,800円+税
発売予定日:2022年3月25日
ISBN:978-4-86735-029-4 C3022
⇩お好みのオンラインストアにてご予約できます
版元ドットコムで購入

紹介

“熱血教授”たる菊池一隆氏(愛知学院大学教授)の退職記念論集という場に,日本,中国,台湾,シンガポールなど東アジア地域の近現代史に関わる気鋭の論攷を糾合,併せて菊池氏執筆の書評,研究雑記,エッセイなど200ページ分を収載。東アジア近現代世界の多彩と豊饒を伝える重厚な論集となった。

目次

まえがき  小林隆夫 3

■第1部  論   文

論文紹介  服部隆行 11
清末中国における「砲艦外交の試み」
海軍・領事の海外派遣と在外華人保護 青山治世 17
イギリスと辛亥革命 1911─1913
袁世凱政権承認問題とチベット案件  小林隆夫 43
大本教人類愛善会・道院世界紅卍字会の“融合”と「満洲」
「東瀛佈道団」訪日と出口王仁三郎の「満鮮巡教」を中心に
玉置文弥 65
日中戦争下天津におけるスクラップ回収  広中一成 88
日本占領下の中国における鉄道運営の実態について
華中鉄道を中心に  大野絢也 110
杜月笙と日本との関係  水町誠司 134
戦前シンガポール華僑社会における学校の役割
溝口 歩 157
台湾空襲における各都市の被害と市民生活について
小澤聖也 176
1950年の広西とその国際環境
広西の国際環境と「剿匪」との内的連関をめぐって  服部隆行 192
戦後台湾における観光空間の形成と推移
野柳ジオパークを例として  呉 米淑 215
雲南イ族サニ人形成過程試論  武内 剛 229

■第2部 菊池一隆教授の略歴・業績など

はしがき 244
Ⅰ 略  歴 246
Ⅱ 研究業績一覧 252
Ⅲ 書評・研究動向 269
Ⅳ 研究・教育雑記 我が歴史研究・教育の彷徨と探究 376
Ⅴ 『歴史への飛翔』掲載短文 447
写真アルバム 465
あとがき  松下憲一 469
論集関係者業績紹介 471

前書きなど

本書の刊行には,菊池教授の長年にわたる功績に敬意を表し,その労をねぎらう目的があることはもちろんである。もっともこの論集をつくることが菊池教授の研究活動の終わりを記すためというつもりは毛頭ない。菊池教授が大学教壇で熱弁を振るう機会は減るであろうが,研究意欲は衰えを全く感じさせないどころか,今後ますます活発に研究成果を世に問うであろうことはまず間違いないからである。その意味で,この記念論集は教授の研究人生の一区切りを記念するくらいの意味で制作するものだと捉えて頂ければと思う。(略)執筆陣は大学の専任,非常勤教員,現役の大学院生そして社会人と,そして年齢的にも20代から60代までと多様であるが,いずれも菊池教授の熱い息のかかった研究者ばかりであり,いずれの論文も東アジア近現代世界の多様性を描き出していると思う。