【負の世界記憶遺産】文革受難死者850人の記録

文革受難死者850人の記録

書名:【負の世界記憶遺産】文革受難死者850人の記録
共編著者:王友琴・小林一美・佐々木恵子
     劉燕子・麻生晴一郎
翻訳協力:土屋紀義・谷川雄一郎
判型:A5判上製本
定価:本体5,950円+税
ISBN 978-4-904213-76-6 C1022


死の事実と生の記憶さえも闇に葬られるのか?
毛沢東時代と変わらぬ政治体制下の中国、
忘却に抗して記録する文革犠牲者の「生・死」の記録!

著者(王友琴)は、この学校でかつて教職員だった人や、元紅衛兵だった人に当時のことを聞いてまわった。ある教師だった女性は、同窓会に出たところ、元紅衛兵が大張り切りでこの会を取り仕切っていた。気持ちが悪くなって途中で外に出てきたと言った。著者が、文革時代の彼らのことを書いてくださいと言ったところ、この元教師は、声を震わして「書けない。これは私自身の余生の平穏の為です」と言った。すでに、文革が終わってから、30年も経つのに、まだ恐怖に慄いて話すことができないというのだ。また実際に、昔、紅衛兵として暴力を恩師たちに振るった人々は、まだ責任を追及されず、人を殺しても謝りもしない。文革の恐怖の毒素は、今も現代の空気の中に漂っているのである。(第二部の王友琴の文章より)

学者・知識人・著名人約300人以上の受難死者の略伝を3年がかりで編集した。こうした著名人の記録は、市井の名もなき庶民よりも記録が多い。本表は中国や香港等々に住む方々、特に北海閑人氏が苦労して作られた人名表を基準にし、いくつかの受難死者表や、著作の記載を合わせ、拡大拡充したものである。著名な人々の中には、著名であるがゆえに、庶民よりもはるかに残酷な最期を迎えた人々も又いたのである。(第二部第二表編者:佐々木惠子)

目次
第一部 毛沢東時代の政治運動における受難総論(王友琴)
第二部 文革受難死者八五〇人の略伝一覧表
第一表「文革受難死者六七一人略伝一覧表」(王友琴・小林一美)
第二表「文革受難死者──学者・知識人・著名人(死亡年別)一覧表」(佐々木恵子)
第三表「文革受難死者総索引一覧表」
第三部 論文特集「毛沢東社会主義の残酷な実態と理論的錯誤」
第一章 毛沢東・中国共産党の大学・学問・知識人弾圧(王友琴・小林一美)
第二章 反右派・大躍進運動期の『毛沢東の秘められた講話』を読む(小林一美)
第三章 四川省の農村で毛沢東時代の一七年間を生きた日本人の証言(小林一美)
第四章 労働改造所で死んだある老教授と、その家族の無惨(王友琴)
第五章 血をインクに転ずる惨痛(劉燕子)
第六章 わが父の、かくも長き受難の日々(謝宝瑜)
第七章 文化大革命が残したもの──道徳の高みからの強制(麻生晴一郎)
第八章 毛沢東の「社会主義・共産主義理論」に対する原理的批判(小林一美)