中国ネットジョーク

第06回

中国の官製ジョークはロシア支持

4.ウクライナゲーマー:STEAMログインは「ロシア地区」

2022年2月25日アップロード(タイトル原文:乌克兰玩家:登录STEAM 【俄区】【今日份の沙雕快乐图ヽ(✿゚▽゚)ノ】第一百八十七期)

①一晩で

ウクライナのゲーマー
「一日Steamにログインできなかったけど何かあったかな」
→「ロシアになってた」

解説:
中国側の官製ミーム製作スタッフはロシア側の予定稿を渡されていたのだろう。
Steamとは、アメリカの会社提供のゲームプラットフォーム。登録すれば様々なオンラインゲームをクレジットカードで購入し、プレイできる。

5.ウクライナ地獄笑い話のその後まとめ

2022年2月25日 原文タイトル「乌克兰地狱笑话事后总结」出典

①うちの大将

ロシア人がウクライナ人に向かっていきがった。
「プーチンマジ凄いから、毎日前線の戦況を聞いて、時々視察にまで行ってるぜ」
ウクライナ人はこう返した。
「ゼレンスキーはもっと凄いね。彼は前線に行く必要なんてない、むしろ前線の方から毎日こっちに向かってきてる。」

原文:
一个俄罗斯人跟乌克兰人吹牛说:“我们普京可厉害了,他每天过问前线战况有时还去前线检阅。”
乌克兰人看看他说:“我们泽连斯基更厉害,他根本不用去前线吗,前线每天都在向他靠近”

解説:
更に4月初旬の段階ではゼレンスキー大統領はじめとしてウクライナ軍は少なくとも首都キーウ近郊から前線を追い払った。

②安心と信頼のウエイボー上で

「プーチンこそ信頼できる。辛抱強く「俺ら」の冬季五輪の終わりを待ってウクライナを片付け始めたんだよ。」(13時間で6.6万イイネ)
リプライ:「おまけにパラの前に解決したし」
リプライ:「あっという間にやり遂げた」

原文:
“普京这人能处,硬是等到咱们冬奥会开完才动手收拾乌克兰。”
“并且要在残奥会之前解决”
“这不眼看就完事了”

解説:
 ウエイボーでの大幅な支持を受けた発言だが、見事な出来レースというか、グレートファイヤーウオールに囲まれた中国は我々とはかなり異世界にいるようだ。五輪を自国のものとするのも、外側とは真逆の価値観である。

③一理ある

ウエイボー上の発言
「ウクライナの論文書いてた同級生マジ気の毒」
リプライ「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
リプライ「字数調整して足しとけ」

原文:
“同情论文写乌克兰的同学”
“233333333333333333333”
“加个前,凑好多字数呢”

解説: これは仕方ない。
 「w」は「笑う」の頭文字からなる日本のネットスラング。
 「w」を連続させ、連続数を増やすことで「大笑い」「爆笑」「大爆笑」の意味になる。
 中国語のネットスラングでは「233」(3を連続させる)と記述する。

④さらに一理ある

「皆に知ってほしいこと:中国人はネットで高みの見物するだけで世界平和に何の力にもなってない」
リプライ:「確かに一部の人間はネットにいすぎ」
リプライ:「ひでえ!ついでに平和は闘いによって守られる。祈りは役に立たん」

原文:
“望周知:中国人在网上吃瓜不影响世界和平”
“的确 有些人太上网上线了”
“狠狠地地!顺便,和平靠斗争,不是靠祈祷”

解説:
最後のリプライは当時のバイデンの発言(世界はウクライナのために祈っている)への返答だろう。例え壁の中で官製ミームに利用されるとしても、中国人民の突き抜けた諧謔能力は隠せない。

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