集広舎の本

「〇八憲章」で学ぶ教養中国語

「〇八憲章」で学ぶ教養中国語「〇八憲章」で学ぶ教養中国語

「〇八憲章」で学ぶ教養中国語
編者:劉燕子・及川淳子
音声:WEBダウンロード形式
朗読:王育偉(アナウンサー)
判型:A5判並製/162頁
発行:集広舎
価格:本体1600円+税
ISBN 978-4-904213-75-9 C0087

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平成元年(1989)の天安門事件から三十年
令和元年(2019)生まれの中国語学習書!

劉暁波(2018年ノーベル平和賞受賞者)らが発表した「〇八憲章」全文を基に、丁寧な文法解説と練習問題、多数のミニ解説やコラム、憲章全訳を掲載。中国の人々が歴史を通して追求してきた人権・自由・平等という中国社会の理想像について学びながら、同時に長文読解や作文力を身につける対訳形式の中国語教材。

本書[まえがき]より

 本書で取りあげる長文は「〇八憲章」です。これは、ノーベル平和賞受賞者の劉暁波が中心になって起草し、303名が連名で、2008年12月9日、インターネットを通して発表した宣言文です。中国の政治社会体制について、中国共産党による事実上の一党体制を終わらせ、自由や民主などの普遍的価値に立脚し、三権分立の憲政を確立し、人権状況を改善することを求めています。(中略)
 国際的に高く評価された「〇八憲章」は、内容的に普遍的な価値に合致し、またグローバル・スタンダードを満たしています。それは1968年の「プラハの春」が武力で鎮圧されてから10年後の1977年に発表された「七七憲章」を踏まえており、現代世界史においても重要な意味を持っています。言わば「七七憲章」や「〇八憲章」はグローバルな民主化のマイルストーンとなるでしょう。ですから、このテキストは、語学だけでなく、教養(リベラル・アーツ=自由な学芸)をも豊かにするでしょう。

編者プロフィール

❖ 劉燕子(Liu Yanzi)

作家、現代中国文学者。北京に生まれる。神戸大学等で教鞭を執りつつ日中バイリンガルで著述・翻訳。日本語の編著訳書に『黄翔の詩と詩想』(思潮社、2003年)、『中国低層訪談録──インタビューどん底の世界』(集広舎、2008年)、『殺劫(シャーチエ):チベットの文化大革命』(共訳、集広舎、2009年)、『天安門事件から「〇八憲章」へ』(共著、藤原書店、2009年)、『「私には敵はいない」の思想』(共著、藤原書店、2011年)、『チベットの秘密』(編著訳、集広舎、2012年)、『人間の条件1942』(集広舎、2016年)、『現代中国を知るための52章』(共著、明石書店、2018年)、『劉暁波伝』(編訳、集広舎、2018年)、『劉暁波詩集・独り大海原に向かって』(共訳、書肆侃侃房、2018年)、『中国が世界を動かした「1968」』(共著、藤原書店、2019)等、中国語の著訳書に『這条河、流過誰的前生与后生?』、『没有墓碑的草原』など多数。

❖及川淳子(Junko Oikawa)

中央大学准教授。日本大学大学院総合社会情報研究科博士後期課程修了、博士(総合社会文化)。専門は、現代中国社会、特に言論空間と政治文化。主要著書、共著、翻訳書に、『現代中国の言論空間と政治文化──「李鋭ネットワーク」の形成と変容』(御茶の水書房、2012年)、『天安門事件から「〇八憲章」へ』(共訳著、藤原書店、2009年)、『最後の審判を生き延びて──劉暁波文集』(岩波書店、2011年)、『劉暁波と中国民主化のゆくえ』(共訳著、花伝社、2011年)、『「私には敵はいない」の思想』(共訳著、藤原書店、2011年)、『中国リベラリズムの政治空間』(共訳著、勉誠出版、2015年)、『現代中国のリベラリズム思潮──1920年代から2015年まで』(共訳著、藤原書店、2015年)、『11通の手紙』(小学館、2019年)、『銃弾とアヘン──「六四天安門」生と死の記憶』(廖亦武著、共訳、白水社、2019年)、『新全体主義の思想史──コロンビア大学現代中国講義』(張博樹著、共訳、白水社、2019年)。

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