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劉霞写真展のご案内

photo by Liu Xia

劉霞写真展──沈黙の力
The Silent Strength of Liu Xia

2010年ノーベル平和賞を受賞した劉暁波の妻で、現在軟禁中の劉霞の写真展が、東京と京都で開催されます。劉霞が自宅監禁される前に、中国から持ち出された作品を紹介する企画展は、2011年10月にフランスから始まり、世界の各都市を巡回しています。ぜひこの機会に、劉霞とその作品に、ご関心を寄せて頂けましたら幸いです。

2013年04月08日 ⇒ 05月10日 特例社団法人日本外国特派員協会(東京)
2013年05月24日 ⇒ 06月16日 FOIL GALLERY(京都)

【劉霞プロフィール】写真展カタログより
1959年、北京生まれ。詩人、画家、写真家。中国の現代芸術において、過去30年以上にわたり最も特筆すべき人物のひとりとされている。劉霞の作品は中国での公的な展示を禁じられている。1996年に劉霞は民主主義を求める執筆活動により投獄された文筆家の劉曉波と結婚。2010年の劉曉波のノーベル平和賞受賞以後、劉霞は中国において告訴も審理もないままに自宅軟禁され続けている。

◎参考サイト
「劉霞写真展」詳細
「劉霞写真展」世界巡回に関するサイト資料

劉霞写真展「沈黙の力」

劉霞は、画家であり、写真家であり、詩人であり、体制に抗う者でもあります。この偉大な芸術家は母国の中国で公に作品を展示することを一度たりとも許されませんでした。ギ・ソルマンをディレクターとして開催される『沈黙の力』展は、劉霞が2011年に自宅監禁される前に中国から持ち出された26枚の写真からなるものです。劉霞の夫の劉曉波は中国の反体制活動家として世界的に知られる人物で、2009年に拘留され今も自由を奪われており、2011年にはノーベル平和賞を受賞しています。

本展の目的は劉霞の写真作品を世界中のより多くの人々へと紹介することです。この展示を通じて世界中の関心を集めることは、劉霞に以下のものを提供できるはずです。

(a) 中国当局の脅威からの保護: 中国当局は劉霞がメディアに露出したり広く人々に知られることに対して敏感であり、その限りにおいて保護を講じることができます。
(b) 激励: 劉霞のために人々が尽くしている努力を知ること、そして、作品に対する人々の反応に触れることは、彼女にとっての励みになるものです。
(c) さらなる援助: 民主主義における市民権のありかたの雄弁なモデルとして、劉霞と劉曉波はより多くの援助を必要としています。
(d) 芸術家としての認知: 劉霞が監禁下から解放され公に創作活動を再開することができたとき、彼女の作品は、これまで制作されたものも新たに制作されるものも、より多くの人々へと届けられることになるでしょう。

この展示は2011年10月にフランスのブローニュから始まり、ニューヨーク、リッチモンド、ロンドン、ベルリン、マドリッド、バロセルナ、ワルシャワ、香港、台北と世界中の都市を巡回してきました。日本においても、東京の日本外国特派員協会、ならびに、京都のFOILギャラリーにて、この展示を実現できることを喜ばしく思います。

本展のカタログは日本語・英語のバイリンガルとなっており、入口受付にて1300円でお求めいただけます。

The Silent Strength of Liu Xia Photographs

Liu Xia is a painter, photographer, poet and dissident. She is a great artist that has never been allowed to exhibit in China, her home country. “The Silent Strength of Liu Xia” comprises 26 photographs by Liu Xia, made into an exhibit under the direction of Guy Sorman, after getting the photos out of China before Liu Xia was put under house arrest in 2011. Her husband, Liu Xiaobo, world renowned Chinese dissident, has been in prison since 2009 and won the Nobel Peace Prize in 2010.

The purpose of this exhibit is to expose Liu Xia’s photographic works to a broad, international audience. This is based on the assumption that such attention will provide Liu Xia with :

(a) Protection from the Chinese authorities, to the degree that they are sensitive to her increased visibility in the press and to the general public.
(b) Encouragement, to the extent that she is able to learn about efforts made on her behalf and/or hear about any public response to her work.
(c) Increased support for herself and for her husband, Liu Xiaobo, as strong examples of democratic citizenship.
(d) A larger audience for her present and future work as an artist whenever she may be released from confinement and allowed to resume her creative activities in public.

This exhibit began in Boulogne, France in October 2011 and has been traveling the world ever since to such cities as New York, Richmond, London, Berlin, Madrid, Barcelona, Warsaw, Hong Kong and Taipei. It is a great pleasure to welcome the Japan edition, at the FCCJ in Tokyo and at FOIL Gallery in Kyoto.

The catalogue of the exhibit is Japanese/English bilingual and on sale at the front desk for JPY 1,300.

なお、写真展にあわせて発行されるカタログに、及川も短いエッセイを寄稿しています。カタログは会場ほか、ネット書店などでもお買い求め頂けます。ぜひ、あわせてお手に取って頂けましたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。

コラムニスト
及川 淳子
東京出身。10歳のときに見た日中合作ドキュメンタリー映画『長江』で中国に魅了され、16歳から中国語の学習を始める。桜美林大学文学部中文科、慶應義塾大学通信教育部法学部卒業、その間に上海と北京に留学。日本大学大学院総合社会情報研究科博士後期課程修了、博士(総合社会文化)。外務省在外公館専門調査員(在中国日本大使館)を経て、現在は法政大学客員学術研究員。専門は、現代中国の知識人・言論空間・政治文化研究。共訳書、劉暁波『天安門事件から「08憲章」へ──中国民主化のための闘いと希望』(藤原書店、2009年)、『劉暁波文集──最後の審判を生き延びて』(岩波書店、2011年)、『劉暁波と中国民主化のゆくえ』(花伝社、2011年)、『「私には敵はいない」の思想』(藤原書店、2011年)など。
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