書名:日中両国の学徒と兵士
著者:小林一美
判型:A5判/上製/512頁
価格:4,212円(本体3,900円+税)
発行:集広舎
ISBN 978-4-904213-64-3 C0021
昭和の「十五年戦争」前後、治安維持法下の信州人の苦悶と抵抗! 日中戦争下、中国人留学生の煩悶と苦闘、日本人兵士の悲劇! 上海戦線、華中・華北戦線などを舞台に、日本人兵士・軍医たちが「目撃、発見」したものとは? 日本軍医が持ち帰った文書の数奇なる物語とは? 日本人と中国人学徒が悪戦・苦闘した数十年の人生記録!
本書は、昭和の日中戦争の時代、治安維持法による弾圧の時代、悪戦苦闘した個々の日本人の歴史を発掘し、また当時日本に留学生として来た中国人青年男女の過酷な運命を個別具体的に発掘、発見して詳しく記録に残そうとしたものである。そして彼ら彼女らの悲劇的運命や勇気を通じて、日中関係の未来、人類の未来、世界の未来への展望の糧にしたいと試みたものです。(本文より抜粋)
目次
まえがき
第一部 治安維持法と十五年戦争時代、悪戦苦闘した人々
第二部 中国で戦死した兵士田辺利宏の従軍日記『夜の春雷』を読む
第三部 軍医鈴木英夫の日中戦争と中国南昌留日学生たちの数奇なる物語
第四部 日本陸海軍将校養成学校生徒等の戦中、戦後
あとがき /
小林一美の略歴
1937年長野県諏訪郡落合村に生れる。諏訪清陵高校・東京教育大学文学部史学科卒業。同大学文学研究科博士課程単位取得満期退学、中国史専攻、神奈川大学名誉教授。
主要著書に『増補・義和団戦争と明治国家』(汲古書院、2008年)、『中華世界の国家と民衆』(上下、汲古書院、2008年)、『M・ヴェーバーの中国社会論の射程』(研文出版、2012 年)、『中共革命根拠地ドキュメント』(御茶の水書房、2013年)、『わが昭和史、わが歴史研究の旅』(鳥影社、2018年)等々がある。
主要共著に『中国文化大革命「受難者伝」と「文革大年表」―崇高なる政治スローガンと残酷非道な実態―』(集広舎、2017年)。