集広舎の本

ソンヨン一直線

ソンヨン一直線

書名:ソンヨン一直線
副題:久留島武彦記念館館長金成妍キム・ソンヨン聞き書き
語り:金成妍
著者:鶴丸哲雄
発行:集広舎/四六判/上製/228頁
価格:本体2,000円+税
発売予定日:2022年4月10日
ISBN:978-4-86735-028-7 C0095
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紹介

恩師に贈られた2冊の本から偉大な口演童話家・久留島武彦を知ったソンヨン。先人達の跡を辿り、故郷・釜山の家族や日本で出会った人たちの温かな応援を胸に、一途に、童話の里・大分県玖珠町に久留島武彦記念館開設を目指して、日韓の架け橋になっていく。
「西日本新聞」連載開始から、大きな反響を呼んだ「ソンヨン一直線」の待望の書籍化

目次

口絵
プロローグ

Ⅰ 久留島武彦に出会う旅
花田俊典先生からもらった本
久留島武彦を探して
古新聞めくり
デンマークの久留島
久留島のルーツ、四国へ

Ⅱ 久留島武彦と口演童話活動
日本のアンデルセン
久留島の口演童話
二つの出会い
お話は心をうつす

Ⅲ 越境する文学
韓国語講師の日々
異文化をつなぐ懸け橋に
五輪招致応援
越境する文学
博士号授与式
Ⅳ 故  郷
おてんばソンヨン
母の涙
言の葉の国へ

Ⅴ 留学生
佐賀女子短大へ
カルチャーショック
佐賀での出会い
文学、私の進む道
九州大大学院へ
大都会、福岡
第二の父母は大家さん
二人の「小波(ソパ)」
おとぎのおじさん
俳人 巖谷小波
朝鮮児童文学で修士論文

Ⅵ 玖珠町に
日韓経済研究所の仕事
西日本新聞に掲載 
玖珠町に
久留島学講座
童話碑と桃太郎
韓流が結ぶ絆
町長へ直訴状

Ⅶ 久留島武彦研究所
手作りパネル展
本物探しの師匠
小波俳画を追い求め
ゆるキャラで発信
寝耳に水の開設計画
中原悌二郎の手紙

Ⅷ 開設目指して
管理人はイラストレーター
いぬはりこの部屋
久留島武彦評伝 
出版社探し
風光る
巖谷小波文芸賞
大雪の日の祝賀会

Ⅸ 晴れの日
阿南哲朗の土鈴
或る「小倉日記」伝
久留島武彦記念館オープン

Ⅹ 開館その後
大掌大会
武彦とお茶の世界
和顔愛語
黄門さまの功績
ゴッドファーザー
あらしのよるに
石碑「継続は力なり」
特産菓子の開発
湯布院のカリスマ
こんなときだからこそ
沈壽官さんのことば

エピローグ
あとがき

著者プロフィール

金 成妍(キム ソンヨン)
1978年11月11日、韓国・釜山で生まれる。九州大学大学院比較社会文化学府で日本社会文化を専攻し、久留島武彦や巖谷小波などを研究。2008年に博士課程を修了し、文学博士号を取得。同年に第48回久留島武彦文化賞、2010年に第34回日本児童文学学会奨励賞を外国人として初めて受賞。2016年には第39回巖谷小波文芸賞・特別賞を受賞。三つの受賞はいずれも史上最年少だった。久留島の故郷である大分県玖珠町で、町立久留島武彦研究所所長を2012年度から16年度まで務め、17年度に開設された初の町立ミュージアム、久留島武彦記念館の初代館長に就任し、現在に至る。
著書に『越境する文学』(花書院 2010)、『久留島武彦評伝―日本のアンデルセンと呼ばれた男』(求龍堂 2017)、『巖谷小波おとぎの世界』(求龍堂 2020)、『チャンスはハゲおやじ―久留島武彦の心を育てる名言集』(梓書院 2020)他。

鶴丸哲雄(ツルマル テツオ)
1963年10月23日生まれ。佐賀県唐津市出身。九州大学法学部を卒業し、87年、西日本新聞社に入社。大牟田支局を振りだしに、整理部、阿蘇支局、都城支局、筑豊総局デスク、佐賀総局デスク、北九州本社編集部デスク、生活特報部編集委員、社会部デスク、鹿児島総局デスク、柳川支局などを経て現在はくらし文化部編集委員。著書に『聞き書き 鹿児島志布志冤罪事件 一歩も退かんど』(集広舎 2020)