イメージフォーラム・フェスティバル2012にて、艾未未のドキュメンタリ2作品が上映中です。イメージフォーラム・フェスティバルのご許可を得て作品内容を転載告知させていただきます。【編集室】
秩序を乱す
アイ・ウェイウェイ/2009/ビデオ/カラー/中国/78分
この作品は作家であるタン・ツォーレンの裁判中の2009年8月12日に起きた事件についてのドキュメンタリーである。市民の権利擁護者であるタンは「公共秩序騒乱罪」の名で起訴されていたが、成都の公安当局は公判の行なわれている間、裁判の証人たちを拘束した。これは不正であり暴力である。タン・ツォーレンは、四川大地震で死傷した生徒と手抜き建築工事に絡む汚職問題を調査していた。タンは5年収監の判決を受けた。
オルドス100
アイ・ウェイウェイ/2011/ビデオ/カラー/中国/61分
「オルドス100」はヘルツォーク&ド・ムーロンとアイ・ウェイウェイによる建築プロジェクトである。27カ国から100名の建築家が選ばれ、内モンゴルに建設される新しい共同体のために、それぞれが1000平方メートルの住居のデザインを行なう。100戸の住宅は、アイ・ウェイウェイが計画する都市マスタープランに沿ったものでなくてはならない。2008年1月25日、100人の建築家が現地視察のためにオルドスに集まった。このドキュメンタリーは合計3回に及ぶオルドスへの訪問と、その間マスタープランとそれぞれの住居のデザインが完成する模様を追ったものである。現在までのところ、「オルドス100」プロジェクトは実現に至っていない。
◎上映日は下記のリンク先をご参照ください。
イメージフォーラム・フェスティバル 2012/秩序を乱す:アイ・ウェイウェイ
アイ・ウェイウェイ
1957年北京生まれ。現代美術作家、建築家、アクティビスト。両親が反右派闘争で下放され、幼少期をウイグル自治区石河子市で過ごす。1978-1981年北京電影学院で学ぶ。同期に陳凱歌、張芸謀などの映画監督がいる。1981年に渡米、パーソンズ美術大学に入学。1993年北京に戻り、現在に至るまで同地を中心に世界中で活動している。北京オリンピックの“鳥の巣”スタジアムのデザインを共同制作するなど、現代中国を代表する世界的アーティストである。