集広舎の本

新刊案内『夾辺溝』

書名:夾辺溝
副題:砂漠の強制収容所 生存者の証言
著者:趙旭
訳者:多田狷介
発行:中国書店
発売:集広舎
発売日:2026年09月15日
製本:A5並製/692ページ
ISBN:978-4-86735-066-9 C0022
価格:6,930円(税込6,300円)

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紹介

──歴史は消せても、記憶は消せない。

反右派運動の果てに砂漠の強制収容所へ送られた人々。飢餓と寒さのなかで命を落とした三〇〇〇人の運命を、生存者の証言によって甦らせる。中国現代史の封印された悲劇を描く渾身のドキュメント。

■ 劉燕子解説「何故、今『夾辺溝』か?」より
「墓石は砕かれた。夾辺溝なんてなかった、そんな過去など忘れろというわけだ。歴史を守る必要などないってことだ。だが、歴史がなければ何が人間を人間たらしめているんだ? 人間であることの意味はどこにあるんだ?」。これから反右派闘争や大躍進が非人間的であるだけでなく、その歴史の封印は人間としての存在の抹殺であり、中共は一度ならず二度三度と権力犯罪を行使したことが分かる。即ち、右派のレッテルによる冤罪、強制収容所における餓死、そして証拠隠滅である。

著訳者プロフィール

趙旭(チョウ キョク)

1954年生まれ。甘粛省積石山県の人。1985年、蘭州大学数学専攻卒業。2002年、蘭州大学大学院修士課程(現代中国文学専攻)修了。1980年代より全国の雑誌・新聞で小説、散文、評論、ルポルタージュなど四百編余りを発表。著書には、長編小説『風雪夾辺溝』(簡体字版は2002年、作家出版社より、繁体字版は2013年、台湾・秀威出版社より刊行)、『大飢饉』、『血恋』など、長編ノンフィクション『反右運動夾辺溝惨案倖存者証言』(2014年、台湾・新鋭文創/秀威出版社)、『土地改革から文化大革命まで──中国現代百名の知識人の受難』、『黄河の子──張心一伝』、『死の労働教養所・夾辺溝の生存者──農村教師王永興』など、中短編小説集『天劫』など多数。

多田狷介(タダ ケンスケ)

1938年-2024年。茨城県に生まれる。1968年東京教育大学文学研究科博士課程(東洋史学専攻)単位取得退学。日本女子大学名誉教授、公益財団法人東洋文庫研究員。著訳書に『中国彷徨──大陸・香港・台湾』(1995年、近代文藝社)、『漢魏晋史の研究』(1999年、汲古書院)、『わたしの中国──旅・人・書冊』(2006年、汲古書院)、『中国逍遥──『中論』・『人物志』訳註他』(2014年、汲古書院)、『雲南のタイ族──シプソンパンナー民族誌』(姚荷生原著、2004年、刀水書房)、『滄桑──中国共産党外伝』(暁剣原著、2010年、中国書店)、『騒土──文革初期、黄色い大地の農民群像』(老村原著、2019年、中国書店)等。