中国ネットジョーク

第04回

現代中国人民哀歌──我々はソ連様の愉快な後輩だ④

⑮『主席しぐさ』
ある大会で、司会が突然言った。
「マスク賛成の同志は会場の左側へ、マスク反対の方は会場の右側にお座りください。」
大多数は左側に座り、少数の者だけが右側へ行った。そのうち一人だけ真ん中に座って動かなかった。
司会は聞いた。
「そちらの同志よ、あなたは一体マスク賛成ですか?それとも反対しますか?」
「マスクをつけることは良いことだと考えています。ですが私の生活では根本的にマスクが必要ありません。」
司会は慌てて告げた。
「さようでしたら急ぎ主席の議長席にいらしてください!」

解説

正しいことを提唱し、本人は実行しないのが偉大なる主席のありかたなのだ。

原文

一次大会上,主持人突然说:下面请认为戴口罩好的同志坐到会场的左边,认为不戴口罩好的同志坐到会场右边。大部分人坐到了左边,少数人坐到右边,只有一个人还坐在中间不动。主持人:那位同志,你到底认为戴口罩好还是不戴口罩好?回答:我认为戴口罩好,但是我的生活根本不需要口罩。主持人慌忙说:那请您赶快坐到主席台上来。

⑯『副主席の功労』
習近平、李克強、イギリス首相、そしてアメリカ大統領の4人が気球に乗っていたところ、空気が漏れ、落下し始めた。一刻を争う中、誰かが犠牲となり気球から飛び降りねばならなかった。
まずアメリカ大統領が「アメリカに再び偉大な国に!」と叫んで飛び降りた。
気球の落下速度は少し弱まったが、しばらくすると、先ほどよりも多く空気が漏れ、落下速度が増し、もう一人落とさねばならなくなった。
そこでイギリスの首相が「1カ月以内にEU離脱を解決する!」と叫んで飛び降りた。
しばらくすると、また落下速度が悪化した。
そこで習近平は「感染症の流行拡大を阻止撃破する戦いに必ず打ち勝つ!」と叫んで李克強を放り投げた。

解説

2020年、コロナ禍が中国を覆っていた頃のジョークだろう。アメリカを再び偉大な国に、はトランプ元大統領のセリフで、イギリスのEU離脱は2020年12月31日に完了したが、現在その影響で欧州域内での競争力の低下がささやかれている。ボリス・ジョンソン首相はコロナにも罹患したが現在は無事回復した。
2021年には中国はコロナ抑え込みにかなり成功したように見えたが、2022年が始まってからオミクロン株の感染報告やロックダウン拡大が報告されている。
習近平は相変わらず元気いっぱいに北京五輪の開催式にも登場した。

原文

习近平, 李克强, 英国首相和美国总统, 4人乘坐气球. 气球漏气了, 抬不动4人, 开始下坠, 万分危机, 必须有人牺牲自己跳出. 先是美国总统喊了声“让美国重新伟大!”, 然后跳了出去. 气球下坠暂缓, 但过一会儿漏气更多, 下坠又加快, 必须再跳出1人. 于是英国首相喊: “要一月内搞定脱欧!”, 跳了出去. 暂缓一会儿又不行了, 于是习近平喊道: “坚决打赢疫情防控阻击战!” 说着就把李克强扔出去了.

⑰『満面の……』
習まんじゅうが発言した。
「来週から我々は二つのことを行う。
一、中国全土にコロナウイルスを広げる。
二、土曜にはすべての人間はメタンガス発生タンクをボンっと爆発的に押し開けねばならない。
何か意見があれば言うように。」
少しして、演台の下からおずおずとした声で質問が出た。
「どうしてメタンガス産生タンクを押し開ける必要があるのでしょう。」
「良い質問だ、私は皆にコロナウイルスを広げても無意味だと知っているのだ。」

解説

メタンガス産生タンクは、昔ながらの肥溜めに代わって農村に設置運動が展開されている施設。実際はタンク状になった肥溜めである。
習近平は梁家河村に下放されていた時代の回想演説で、この肥溜めを修理中、ボンっと開いて顔中に糞便を浴びた経験を懐かしそうに(!!)話したことがある。
なお、その演説中習近平は「人民日報を読んでメタンガスというのは良いものだと思って…」とその動機を語っている。人民日報、おそるべし。
ミャンマー訪問の折、フェイスブックの自動翻訳がうっかり習近平をミスター肥溜めと訳してしまったのも実情に即したというべきか(?)
習近平が糞便を顔に浴びたと演説している映像の切り抜き動画は以下(中国語)


習まんじゅうは、習近平を揶揄したあだ名の一つ。庶民派アピールプロパガンダの庶民の肉まん屋に行った報道に由来。

原文

习包子发言道:“从下个礼拜开始我们要做两件事,一,全面在中国散布冠状病毒;二,周六所有人都要去突开沼气池。大家有什么意见可以提出来。”
过了一会儿,台下有个声音怯生生地提问:“为什么要突开沼气池?”
“很好,我就知道大家对散播病毒没有异议。”


⑱『ヘアセット』
習のやつが散髪に行ったら、床屋は最中ずっと武漢でのコロナウイルスによる新型肺炎の感染流行のことを聞いてきた。
習はとうとうブチ切れて床屋の親父を遮った。
「なんでお前はずっとコロナのことを聞いてくるんだ。」
床屋曰く、「いやあ聞くたびに怒髪天なもんで仕事がしやすくって。」

解説

原文では習近平が「ミスター肥溜め」と書かれていた。

⑲『信頼の実績』
政治局は連名で習近平が自ら中央政府の新型コロナウイルスによる肺炎の感染流行対応活動グループの指揮を執るべきと要求してきた。
だが習近平は責任を負いたくないのでこう答えた。
「ありがとう、同志達。だが私はコロナウイルスについて詳しくないのだ。」
政治局の常務委員たちは口々に言った。
「習近平同志、あなたの人民コントロール経験を応用すればいいだけです!あなたが責任を担えば、悪いニュースは全て見えなくなります!」

原文

政治局联名要求习近平去领导中央应对新型冠状病毒感染肺炎疫情工作领导小组。习近平推脱道:“谢谢同志们的支持,但我对冠状病毒一窍不通啊。”
政治局常委们纷纷说道:“习近平同志,您只要应用一下您在舆情控制问题上的经验就好了!您一负责,负面消息就全不见了!”
粪坑先生在理发的时候,理发师一直问他一些关于武汉疫情的问题。
最终烦乱的粪坑先生打断了他:“你为什么不停地问我疫情的问题?”
“这样有利于我工作。每次我问你的时候,你都怒发冲冠。”

⑳『爆発的な人気』
新型コロナウイルスの感染爆発後、マスクは指定販売所の前に長時間並んで買うしかなくなった。
ある武漢人が行列にうんざりし、大声で「俺は北京に行ってあの肥溜め野郎の臭をやってやる!」と言い捨て、列を離れた。
その後すぐ戻ってきたので、近くの者が聞いた。
「もうぶちのめしてきたのか?」
彼は答えた。
「何をやれるってんだ!俺は北京にも行けてねえ。何しろ武漢市政府観光ツアーへの待機列ときたら、ここより長いときたもんだ」

解説

まずコロナにかかって習近平にそれをうつしてやる、ということ。
(大分悪趣味なジョークだが、それを言いたくなるくらい習近平政権への不満があるということだろう)
肥溜め野郎の臭(シュウ)、は習近平のこと。原文では「ミスター肥溜め」。これは2020年1月に習近平がミャンマーを公式訪問された際、ミャンマー側の発表がフェイスブック上の自動翻訳で習近平の名前を「肥溜め」と表示されてしまったことに由来。

原文

新冠疫情爆发后,想要买到口罩只能在指定销售处排长队来买。
一个武汉人排队排烦了,就嚷道:“我要到北京把粪坑先生干掉。”然后转身离去。
一会儿他回来了,旁边人问他:“已经干掉了吗?”
他说:“干什么干啊!我还没到北京,就发现光武汉市政府那里的队就比这里还长。”

㉑『隣近所総動員』
「どうしてクソったれな習の野郎に感染させてやろうっていう武漢人の企ては成功しないんだ?」
「そりゃ黄岡の人間も次から次へと武漢人を引っ張って『俺にやらせろ!俺にやらせろ!』って言ってくるからだよ。」

解説

黄岡は湖北省の都市のひとつ。武漢の東隣に位置する。

原文

“为什么那个试图传染粪坑先生的武汉人没有得逞?”
“因为刚巧挨着他的黄冈人拼命拉着他并叫着:‘让我来让我来!’”

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